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前回“化学工業用としての焼酎の利用”についてふれた。少し寄り道になるがそれと関連す る最近の話題から。2006年(平成18年)1月5日の日本経済新聞に「環境と市場」第一部の中で燃料代替・価格体系に異変--砂糖、エネルギー商品に--の見出しで記事がかかれている。砂糖はエネルギー商品に生まれ変わったのだと。そしてこの1年間に砂糖の国際価格が60%も価格上昇した原因をエタノール向け需要拡大にあるとしている。あるホームページの解説では今回の砂糖価格上昇の原因は--「あのハリケーン“カトリーナ”と“リタ”がガソリンの価格を押し上げ、その結果“バイオエタノール”としてのアルコールのコスト安が鮮明になり、そのエタノールの需要増によって砂糖相場が押し上げられている」--と。 この専門家は今後のガソリンと砂糖相場の関連を指摘しているのだろう。ガソリンが高くなればエタノールの需要は増える。エタノールの多くは砂糖製造時に産出される廃糖蜜(モラセス)や砂糖キビそのものを原料として製造されているからである。アメリカではトウモロコシが原料となる。(全米のトウモロコシ収穫量の14%がエタノール生産に使用されている。 しかし、“カテゴリー5”を記録した最大級規模のハリケーンが襲った場所が石油生産・精製 施設の密集地で、これらの施設の損壊がガソリン不足に追討ちをかけ、ガソリン価格をさらに高騰させた。そこに代替エネルギーであるエタノールが安価にあった--というだけではこの問題の“解”は得られない。この設問はこのような大型ハリケーンが発生した原因は温暖化によるものではないか?という説も含めた連立方程式であったからである。そしてその方程式の“解”を上手にだしたのは京都議定書への参加を拒否した“ほかならぬ”ブッシュ大統領その人だったように思える。というのも京都議定書の定める二酸化炭素の排出削減は2005年2月に発行した。そして3月には偶然にもシカゴ商品取引所がエタノールを上場しており、その価格は翌3月以降右肩上がりである。そしてブッシュ大統領は今年2006年1月31日のアメリカ議会での一般教書演説で、米国は“石油依存症”であると断言し、クリーンエネルギーであるエタノール燃料車の実用化を述べている。 これが先に言った連立方程式の“解”とすればできすぎていると言わざるを得まい。というのも、2006年2月25日の日本経済新聞(夕刊)によれば、米国においては、石油からエタノール燃料への転換によって、2012年までに20万人の雇用と、2,000億ドル(23兆8,000億円)のGDPを押し上げる効果があるとの試算を業界団体が公表したとあるからである。 いまエタノールは世界で4,100万KL(2004年)の需要があり、その内66%が燃料用、19%が工業用、酒類用は15%である。そして2010年の需要は7,100万KLと予想されている。これを満たすのに、砂糖キビやトウモロコシだけでエタノールを製造していては心もとない。すでに日本でも研究されているが、それは2003年2月20日のやはり日本経済新聞朝刊のトップで詳しい。バイオマス活用を自動車燃料用としてとりあげ、そのなかで日揮が廃木 材や古紙からエタノールを生産するプラントを設置したことを書いている。又三井造船や大成建設でもバイオエタノールの製造プラントを建設と、雑誌バイオニクスの2006年2月号に書いてあり、エタノール混合ガソリンについて特集している。さてこの話題も焼酎ともども興味はあるがひとまずおいて、焼酎甲類へもどらねばならない。しかしその前に酒税法の改正がありそうだ。先進国として恥ずかしくない法づくりへのスタートになるような気がする。 ---続く |
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